【№24】近い将来、東京圏介護破綻?

”東京圏介護破綻“という刺激的な言葉が、メディア上で踊っている。発信元は日本創成会議(座長・増田寛也)が中央公論7月号に発表した「東京圏高齢化危機回避戦略」。  提言によれば、───これまで若者中心のエリアであった東京圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)の後期高齢者数は、2015年の397万人から2025年には572万人へと175万人も増加する。同圏での高齢者の急増は入院需要を増加させ(10年間で20%増)、当然ながら介護需要に至っては50%も増加する。が、しかし地価の高い東京圏では病院・介護施設の大幅増は望めない。増設しようにも、介護・看護職員は絶対的に不足している。その解決のキーワードは、広域化───。

東京圏の高齢者を地方で受け入れる、地方に有意の仕事が増える、人手が絶対的に不足している東京圏にも、働き手を積極的に受け入れる工夫を、とするこの提言には「地方に押し付けるな!」「3Kの職場のままでは!」など難題も多い。が、すでに杉並区では伊豆に特養をつくるという計画が進んでいるそうだし、23区から1時間~2時間圏内で、温暖、明媚な千葉の房総や印旛あたりも東京圏で暮らす高齢者にとって魅力的な終の棲家となりそう。介護保険の基本コンセプトの一つは広域的サービス。医療保険と同様、全国どこにいても、定額・定質のサービスが受けられる素晴らしい制度。のびやかな(広域的な)、こだわりのない心で、将来の難題に備えたい。